Beef CREATOR

2024.05.28
ビーフトレンドジャーナル

orca Brewery銀座醸造所|銀座で唯一クラフトビールを醸造、精巧な料理に合わせた至高のマリアージュを堪能できるレストランの魅力とは?

銀座で唯一クラフトビールを醸造するレストラン「orca Brewery(オルカブルワリー)銀座醸造所」。自社製クラフトビールや自然派ワインに料理を合わせた至高のマリアージュを楽しむことができる。

同店では、ウルグアイ産のリブアイステーキやこだわりのフレンチも提供。ブリュワー、ソムリエ、シェフ、バーテンダーがアイディアをぶつけ合い、こだわり抜いた食材と調理法で提供するメニューは、ソーセージ盛り合わせやフライドポテトなど定番のアペタイザーは勿論のこと、フレンチ出身のシェフによるパテ・ド・カンパーニュやキッシュなど、自慢のクラフトビールと厳選した自然派ワインのマリアージュが堪能できる。

中でも特に看板メニューと名高いのが、「ウルグアイ産 リブアイステーキ」。南米ウルグアイから仕入れたリブアイを丁寧にローストして提供している。

一人当たりの牛肉消費量が世界一の南米ウルグアイから仕入れた牛肉は、さっぱりとした中にお肉本来の味わいがあり、評判を呼んでいる。大自然の中で放牧されたウルグアイ産ビーフは、無駄な脂身がなく、赤身の旨みがギュッと濃縮されているため、濃厚ながらもさらっとした後味が特徴。そのお肉を最高の状態で美味しく味わっていただくために、火入れをしては休ませ、を繰り返し、おおよそ40~50分かけて仕上げている。

言わずもがな、無濾過・無殺菌で酵母の生きたクラフトビールとの相性は抜群。

厚切りのボリューミーなステーキだが、脂身が少なく「あっというまに食べてしまう」と、お客様は口を揃えて感想を述べたそう。

今回は、「orca Brewery銀座醸造所」の人気の秘訣について、orca Brewery銀座醸造所 小嶋氏に話を伺った。

直醸造したクラフトビール×シェフ考案の精巧な料理

Q.自社製クラフトビールや自然派ワインに料理を合わせた至高のマリアージュを楽しめると評判ですが、成功のポイントはどこにあるのでしょうか?

A.やはり併設ブルワリーで直醸造した生ビールを、ブルワー自身が提供する事だと思います。またそのビールに合わせて考案されたシェフこだわりのお食事メニュー、さらにはソムリエの選ぶ自然派ワインリストがお客様を魅了できているのではないかでしょうか。

Q.なぜそのような方針・お考えに至ったのですか?

A.価格以外の付加価値を考え、お客様に喜んでいただけるものを提供したかったからです。そのために、「造った人が出す」「自然派ワインならではの不安定感」「お店の中で製造している」といった要素を重視し、他にはないお店作りを目指しています。東京ではお金さえ出せば美味しいものが手に入る状況ですが、もっと温かみのあるサービスを提供し、銀座から新たな挑戦をしていきたいと思っています。

Q.ご来店されるお客様の層や、利用シーン、お客様からのお声についてお聞かせください。

A.主に30〜40代の男女が中心ですが、最近では近隣に滞在されている訪日外国人のお客様も急増しています。18:00〜21:00はステーキを含むお食事メインとして、16:00〜18:00および21:00〜23:00では0次会やバータイムとして幅広くご活用いただいています。

銀座の入り口を目指し、さまざまなアプローチでニーズに応える

Q.現在に至るまでの、ご苦労や失敗談、エピソードについてお聞かせください。

A.ブルワリーでありながら、ステーキを楽しんでいただくために、さまざまなアプローチを考えてきました。利用シーンも異なれば、お客様の層も幅広いです。ビールやウィスキーだけを楽しむ日もあれば、キッシュやパテをつまみにナチュールワインを楽しむ日もあります。また、時間をかけて焼いたステーキを召し上がる際にはビールがもう飲めないということもあります。こうしたさまざまなニーズに対応し、我々のコンセプトをわかりやすくお伝えするためには、環境設定が不可欠でした。

Q.どのように課題を突破されたのですか?

A.「モノづくりを銀座から」「自然派への敬意」という強烈なコンセプトをあえて抑え、まずご来店された方々にはステーキをオススメしています。50分かけて火入れするステーキをお待ちいただく間は、ふらっと工場見学のご案内や、クラフトビールに合わせた季節前菜、フィッシュ&チップスなどをお楽しみいただいております。その後、ミートナイフを取り替えながら、ワインリストのご案内をし、ステーキ登場の流れを作るように心がけています。もちろん、ご希望があれば最初からハイボールやワインでも可能です。また、「意外とすぐにステーキが出てくるね」という声をいただくことも目標にしております。

〜今後の展望〜

Q.今後の展望や目標についてお聞かせください。

A.ステーキを中心に、「銀座の入り口」として連日盛り上がる店作りを目指しています。かつては「憧れ」に思われた銀座ですが、現在では少し「敷居の高い」「小難しい」といった印象が若年層を中心に広がっているように感じます。そこで、我々はとてもエキサイティングでファッショナブルな存在であることを伝え、お客様に「銀座に行ったらまずあのお店で肉を食べよう」と思っていただけることを目標にしています。

orca Brewery(オルカブルワリー)銀座醸造所

公式HP:https://brewinbar.com/

文章/渡辺恵伶奈(Beef CREATOR 編集部) 取材/狭川元秀(Beef CREATOR 編集部)構成/毛利努(MORRIS STRATEGY & DESIGN CONSULTS,LLC.